ツーリング、ドライブ、旅行の記録としてGoProを使っています。
以前はGoPro HERO 7 BLACKを使っていました。GoPro HERO 9 BLACKに買い替えてみて、また、GoProというカメラとしての良かったところ、イマイチなところを書いていこうと思います。
主に使っている撮影モードは、ビデオ、TimeWarpビデオ、SuperPhotoです。
ここが良かった
HyperSmoothは強力
GoProの強力な手ブレ補正ですね。ほぼジンバルいらずです。HERO7のHyperSmooth機能も素晴らしいですが、HERO 9ではさらに強力です。手持ちでガシガシ歩いてもなめらかな映像です。走っても信じられないほど衝撃や振動を吸収しています。さらにブーストすることも可能になりました。できるだけ体を揺らさずになめらかな移動を心がけると、まるで滑るような映像にすることも可能です。
でもまあ、HERO 7で十分かな、という気はしますが。
リニア+水平維持が思っていたよりも良かった
この機能は、画角は「スーパービュー」「広角」のような歪みの少ない「リニア」においてのみ、撮影中カメラが傾いても映像は水平を保持するという働きをします。
スーパーカブでのツーリング撮影に使うことの多いGoPro。一番の懸念は、ワイド画角でなくなり、さらにバイクならではの車体やライダーの傾きが打ち消されることで、臨場感をなくすのではないか? ということでした。
実際に使ってみたところ、それは杞憂でした。リニアといっても思っていたよりも景色は広く、十分な広さ感がありました。また水平維持に関しても、景色はたしかに水平を保っていてまるで四輪での映像のように傾きのない映像でしたが、そのなかで映り込む車体がしっかり傾いているのでバイク感も失っていませんでした。むしろ、ライダーが走行中に脳内で補正して認識している感覚の世界に近いとさえ思いました。
車載動画の滑らかさ、見ている側の疲れにくさからいえば、とてもいい機能だなと思います。
MAXレンズ装着でワイド画角でも水平維持ができるようですので検討しても良さそうです。
フロントディスプレイで自撮りしやすくなった
全面ディスプレイの性能はイマイチですが、映り込みのチェックなどには過不足なく、自撮りしているときの不安や失敗が軽減されます。なくてもいいけど、あると便利だなあと実感しました。
タイムラプスモードでも露出などの設定の自由度がました
これはHERO8からだそうですが、HERO7では調整ができないのでどうしても逆光時や暗い車内から外の様子を撮影する場合に社外景色が白飛びする、などうまくいかず失敗することがあったので助かりました。まあ、なけりゃないでどうってことはないんですが、あって良かったなという感じです。
SuperPhotoの画質が向上した
……ように見えるだけかもしれませんが、解像感は向上してきれいに映るなったと思います。実際、解像度も増えてるようです。HDR加工バリバリな描写ですが、旅の記録写真としての品質には間に合っていると思います。
バッテリー持続時間が伸びた
これが一番良かったかもしれません。バッテリー容量が増加して、過去のGoProシリーズとは互換性は失いましたが、それを補って余りある性能向上だと思います。HERO7ではよくUSBケーブル挿しっぱなしでの給電撮影を行っていましたが、HERO 9ではそれはしていません。1時間程度の連続撮影ならバッテリーの心配がなくなったからです。疲労対策のため、1時間に一回は休憩しているのでそこでバッテリー交換をしています。
予備のバッテリーがあるので交換後また1時間撮影し、その間、先程のバッテリーを充電しています。それで次の交換時には、また1時間くらい撮影するくらいには回復しているので、うまくローテーション組めば長時間撮影を楽しめています。
チャージャーと予備の電池があればこその使い方ですけど。
ここがイマイチ
タッチ精度がひどすぎる
悪い、っていうよりひどい、ですね。もう全然反応しませんし、不意に反応することもあります。スマホのような繊細で正確なタッチ精度を期待するとイライラします。
指の反応しやすい箇所、触れている面積や時間などのコツをつかんで、今はなんとかなっていますが、もう少しなんとかならんのか? と思います。保護フィルムを貼るとさらに操作が困難に。まあ、最悪スマホアプリから操作できますけど。
iPhone XRにインストールしたアプリで接続すると設定がリセットされる
これは固有の環境のみでのトラブルかも知れませんが、前述したアプリ接続、これを実行すると不具合が出てました。アプリとの接続→接続終了→GoPro再起動、ここでGoPro本体に記憶されてるはずの日付や撮影モードのカスタム設定などがリセットされてしまうというもの。
なので撮影した映像がなぜか2016/01/01日付のものばかりになってしまいました。
今は予備のiPhoneSEにアプリをインストールし、こちらで接続しています。なぜかSEだと上記のトラブルは発生していません。まぁ、GoProのタッチ精度とアプリの品質の悪さは昔からなので仕方ないのでしょうか。
フィンガーが折れたら終わり
HERO7まではカメラ本体とマウントとの接続は外付けのフレームを介して行っていました。HERO8からはカメラ本体にマウント用の折りたたみ式フィンガーが装備され、フレームを使わずとも直接マウントする仕組みに変わっています。
手軽で便利なのですが、カメラに負荷がかかってフィンガーが折れたらそれっきりです。フレームを使っていた頃は、フレームにストラップをつけられていたので、フィンガーが折れても命綱の設定ができました。フレームからカメラが外れるということはほぼないので、その点ではこのHERO9は少し怖いところです。フィンガーがもげるほどのアクションはしないとは思いますが、万が一ってこともありますしね……
夜間撮影は相変わらず弱い
GoProはずっとそうですね。暗部ではノイジーで光量不足を感じます。強力な手ブレ補正も夜間撮影では弱くなります。解像度が増した分、弱くなった面もありますが、代わりにくっきり感は多少良くなってる気がします。照明などの光のにじみぼやけが緩和されています。
このあたりは、ナイトラプスや低光モードなどを活用すればなんとかなると思います。
外部マイクが使えない
使えないというか、使いにくい、ですね。メディアモジュラーを買わないと接続できません。高いのでそのためだけには買えません。HERO 7もそうでしたが、公式サイトで高いアクセサリーを買わないとマイク端子が挿せないってのは不便でしかない。メーカーの都合もあるんでしょうけどね。
以前使っていたDrift HD Ghostという製品は3.5mmマイク端子を搭載していたので、外部マイクは自由に使えて便利でした。その点、GoProはちょっとがめついなあと思います。
充電端子口とバッテリー取り出し口が同じ
給電のためにUSB端子にアクセスすると、バッテリーがむき出しになります。動作に影響はないのですが、バッテリーってカバー以外にロックされてはいないので、ちょっとの振動でスポっと抜けてきます。なので給電のために、蓋をあけっぱなしにするということができません。ここはちょっと不便です。充電のために接続してかばんの中に放りっぱなしにしといてもいつの間にか、ほんの少しバッテリーが外れていて……ってこともあります。
対処法としては、USB端子スルータイプのカバーに交換することしかなさそうです。あとは給電撮影をあきらめる、ですかね。あきらめるくらいにはバッテリーの持続時間が向上しているのでそれは良かったです。
ときどき動作が不安定
これもGoProあるあるなのでしかたないかもしれません。SDカードエラー、撮影したとおもったらできてなかった、熱暴走…… もう少し安定して動作してくれると安心感があるんですが。頻繁に起こるわけではないんで、そういうもんだと割り切ってしまえば気にならない程度ですけど。
まとめ
相変わらず手放しに褒めることのできないカメラですが、順当に進化してるなという印象です。頻繁に使うTimeWarpビデオの性能向上や機能追加、水平維持あたりは撮影の幅も広がって活用する楽しみも増えました。SuperPhotoの進化も重宝しています。動画撮影も写真撮影もGoProだけで、という場面が増えました。
GoPro HERO 9 BLACK。買って正解でした。でもまあ7のままでも良かったかな? という気持ちもまだありますけど。